2015年05月29日

木造の梁の大きさはどう決める?

建物では鉄筋コンクリート造や鉄骨造では構造計算事務所に依頼することが多いが、木造の場合はどうなんでしょうか。

 昔は現場で教えられた事を基にしていましたが、大工さんの手刻みからプレカット工場での加工に時代が変わり、梁断面はプレカット工場で決めていたりしていました。

 平成11年に住宅性能表示制度ができて、日本住宅・木材技術センターから「横架材及び基礎のスパン表」が出され、参考にしようと検討していた時期がありましたがこのスパン表によると梁の高さが以外と小さくなります。

 あまりにも貧弱になるので、プレカット工場の担当者に聞いたりして、自分なりに大きくしていました。

 で、現在は意匠設計者でも扱える「ホームズ君」というソフトを手に入れましたので、これで梁断面を許容応力度計算で求めています。

 ただ、梁のたわみ制限をいくつにするかで数値は変わってきます。大梁のたわみ制限を1/250とすると、梁は小さくなります。
で、そのたわみはいくつになるかというと、2間(3640)スパンだと梁中央で7.28ミリたわむということです。
 また、大梁で7.28ミリ下がれば、それについている小梁のたわみも足されて、床の中央では端よりももっと下がっていくでしょう。

 診断でお伺いした建売りの中古住宅で1階が大きな部屋で梁が小さい場合の2階の床はほとんどが傾斜しています。

 昔の大工さんは材のたわみやクリープ現象を考慮に入れて梁の断面を大きくしていたんですよね。そして構造的に無理のないような骨組みに考えていたんですよね。

 「ホームズ君」ではそのような梁のたわみを設計者が決める事ができます。1/250を1/450に変更したりできるのです。さらにその梁の上に耐力壁が有る場合はもっと断面が大きくなります。耐力壁で梁が曲げられるのも考慮しているようです。

 もちろん梁は大きくなりますが、必要なところには大きく、不要なところはそれなりに、バランス良く設計することができるのです。

 近々、愛知県版のスパン表が出ると小耳に挟みましたが、個人的には「いまさらスパン表?」と思います。
スパン表を使っていれば大丈夫と思わない方が良いと思います。
 
あやしいと思ったら木造に詳しい構造設計者に聞く事をお勧めします。

 まあ、聞く前に少し投資してソフトを買った方が良いと思うのですが。

 

posted by 川島勝久 at 14:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 住まい | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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