2018年11月05日

古民家の改修

古民家の改修って難しいです。

 特に木造伝統構法や土壁、瓦に関する知識などが必要です。
そういう知識がないと図面も現場監理もできません。

 それでも昔は大工さんや左官さんなどのできる職人さんが居てなんとかなったと思いますが、今は伝統的な構法の家を建てる人が少なくなってきているし、左官さんも仕事が減って少ないです。瓦も昔の葺き方を知っている職人も減っているそうです。

 地震で被害を受ける古民家では、まずメンテナンスの不良が第一だそうです。ようするに土台や柱が雨漏れなどで腐朽したり、白アリ被害があったり、土壁が劣化してしまったりして健全なら小さい被害だったものが大きくなってしまうのです。
 でもこれは古民家に限った事ではないんです。最近の建物でも雨漏れに気がつかなかったり、壁体内結露で柱が腐朽していたりなんて事は結構耳にします。現代の家づくりでは壁に隠れてしまっている構造なので柱や梁の様子を知る事ができません。壁をはがして初めてびっくりという事が多いのです。

 話はそれましたが、古民家が地震で受ける被害で他には内法や2階床レベルでの柱の折損、漆喰壁や土壁の落下、瓦や瓦棟の落下、柱の移動による破壊などです。

 軸部の傾斜や柱の折損や土壁や瓦葺きへの対応など、木造の伝統構法の知識や土壁(特に蔵などの厚い土壁)、昔の瓦葺きなど勉強する事が多いです。(うろ覚えですが、昔、土蔵の土壁を作っている現場を見学した事があります。)

 先日も一宮市の尾西民俗資料館の別館の脇本陣の改修工事の見学に行ってきましたが、柱や梁が表しになっていて見えているのに力の流れや構造要素がどれなのか、屋根の軒を深く出すのに工夫された梁の存在の発見など探し出すのに一苦労でした。

 古民家の改修では近道はなく、また作った大工さんの考え方で一通りではなく色々な工夫があります。それを読み解きながら一番の解決方法を見つけていくことだと思います。その家を作った棟梁が「お前にこの家がわかるか?」と笑って問いかけているようで、ファイトがでてくることもあります。

 とにかく実物を見て考えて経験する事が大切と思い、日々精進していくのです。
 



posted by 川島勝久 at 00:00| Comment(0) | ヘリテージマネージャー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする