2019年01月19日

認定低炭素住宅

 昨日、認定低炭素住宅、正確には低炭素建築物新築等計画認定申請書で低炭素建築物新築等計画に係る技術的審査依頼書を
第三者機関の審査機関に出してきました。

書類の名前が長くてわかりにくいですが。

低炭素建築物とは二酸化炭素の排出の抑制に資する建築物ということで、これは特定行政庁の認定をうける申請です。

 住宅の基準は外皮平均熱貫流率が基準値(名古屋市内0.87)以下、冷房期の平均日射熱取得率が基準値(名古屋市内2.8)以下となること。
 また、設計仕様の一次エネルギー消費量が基準仕様で算定した建築設備の一次エネルギー消費量に0.9をかけ、家電等に係る一次エネルギー消費量を足した値以下であること
 その他の低炭素化に資する措置として節水の機器とか雨水利用、ホームエネルギーマネジメントシステム、太陽光発電、木造住宅などの措置が高ぜられている事などです。

 外皮計算は長期優良住宅の申請になれていますし、一次エネルギー消費量の計算も国立研究開発法人建築研究所のHPで計算プログラムは公開されていて、なんとかなります。その他の措置もなんとかクリアできます。

 やってみればなんとかなります。省エネについて今までかなり色々な講習があり、講習代を払って勉強してきましたので、役立っています。


ところで2020年には義務化されるとの話だったので、建築士として当然の必須知識と考えていましたが、なんか延期になったとか。

え〜!です。。。。業界団体が反対しているのでしょうか?

まあ私個人としては省エネに配慮した設計はやった方が良いと思っています。

理由はまず建物の燃費がよいことです。

 エネルギーのランニングコストが良い事は住む人にとって将来有利になります。今、いつ、いくらもらえるかわからない年金生活者になった時にエネルギーコストは安い方が良いに決まっています。

あと、ヒートショックなどの体に対する負担も軽減されます。

 現在の家づくりでは断熱材を入れないつくりはないと思います。またペアガラスも当たり前です。であれば、きちんと計算する事で、もう少し性能を上げるための予算をかけていた方が良かったと後悔することもないでしょう。

 デザインの良い住まいもいいですが、形だけではなく、性能のデザインも良い住まいであることも大切なんだよなあと考える今日一日でした。

posted by 川島勝久 at 18:19| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月05日

古民家の改修

古民家の改修って難しいです。

 特に木造伝統構法や土壁、瓦に関する知識などが必要です。
そういう知識がないと図面も現場監理もできません。

 それでも昔は大工さんや左官さんなどのできる職人さんが居てなんとかなったと思いますが、今は伝統的な構法の家を建てる人が少なくなってきているし、左官さんも仕事が減って少ないです。瓦も昔の葺き方を知っている職人も減っているそうです。

 地震で被害を受ける古民家では、まずメンテナンスの不良が第一だそうです。ようするに土台や柱が雨漏れなどで腐朽したり、白アリ被害があったり、土壁が劣化してしまったりして健全なら小さい被害だったものが大きくなってしまうのです。
 でもこれは古民家に限った事ではないんです。最近の建物でも雨漏れに気がつかなかったり、壁体内結露で柱が腐朽していたりなんて事は結構耳にします。現代の家づくりでは壁に隠れてしまっている構造なので柱や梁の様子を知る事ができません。壁をはがして初めてびっくりという事が多いのです。

 話はそれましたが、古民家が地震で受ける被害で他には内法や2階床レベルでの柱の折損、漆喰壁や土壁の落下、瓦や瓦棟の落下、柱の移動による破壊などです。

 軸部の傾斜や柱の折損や土壁や瓦葺きへの対応など、木造の伝統構法の知識や土壁(特に蔵などの厚い土壁)、昔の瓦葺きなど勉強する事が多いです。(うろ覚えですが、昔、土蔵の土壁を作っている現場を見学した事があります。)

 先日も一宮市の尾西民俗資料館の別館の脇本陣の改修工事の見学に行ってきましたが、柱や梁が表しになっていて見えているのに力の流れや構造要素がどれなのか、屋根の軒を深く出すのに工夫された梁の存在の発見など探し出すのに一苦労でした。

 古民家の改修では近道はなく、また作った大工さんの考え方で一通りではなく色々な工夫があります。それを読み解きながら一番の解決方法を見つけていくことだと思います。その家を作った棟梁が「お前にこの家がわかるか?」と笑って問いかけているようで、ファイトがでてくることもあります。

 とにかく実物を見て考えて経験する事が大切と思い、日々精進していくのです。
 



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2018年11月03日

山の見学会

新城の杉生さんで山の見学会が11月10日に開催されます。

山の見学会とは
みなさん知ってますか?
 私達は家の柱、床板、建具、家具など沢山の「木」に囲まれて生活しています。
そんな身近な木という素材が山からどのように切り出されて加工され、みなさんの所へやってくるのかご存知ですか?
杉生では1年に2回、製材の工場見学や山の立ち木の伐採見学を行っています。

 製材工場では大型の機械で職人さんが丸太を上手に製材していきます。山の中では立木を木こりさんの熟練の技で木に登ってワイヤーを張ったり、チェーンソーで切って伐採する様子が大迫力です。

 私も何度か山の見学会に参加しましたが、いつ見学しても新たな発見があります。
大きな木が木こりさんの手により倒れる瞬間はすごい音と木がこすれて起る匂いが荘厳な感じを受けます。

 まさに木という命が倒されて加工され住まいになる事は、その木の命に見守られながら人が住むということが実感できます。
きっとその木の家は大切にされると思います。だってその木は自分よりも長く生きてきた身近な木なんですからね。

 お昼はお弁当に杉生名物の「猪鍋」も楽しめます。終わるのは3時頃ですからそのまま近くの温泉に行くのもよいかもです。

これから家を建てようと思っている方は一度勉強の為に参加されるのも良いと思います。

詳しくはこちらから
http://sugishou.com/index.html


posted by 川島勝久 at 19:24| Comment(0) | 国産材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月24日

墨会館

一宮市の国登録有形文化財の墨会館に行ってきました。

 かの有名な丹下健三の作品です。東京ではありません。一宮市にあるんです。

 昭和32年(1957年)丹下健三が45才の時の作品です。1955年には広島平和会館本館、1957年旧東京都庁舎(現存しない)1958年香川県庁舎、同年旧草月会館(現存しない)東京オリンピック国立屋内総合競技場は1964年です。

かなり若い頃の作品で独創的でユニークな建物になっています。

 柱や梁などの和モダンなデザイン構成のダブルビームがみられながらコルビジェなどの世界の建築家の影響を受けた要素がちりばめられているようです。

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ピロティです。

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ホワイエの雪見障子風日よけ

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入って思わずかっこいいと思った集会室

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建築家はテーブルとイスも設計するんです。

実際に見て体験すると写真ではわからないすばらしさが伝わってきます。ご興味がある人は是非見学される事をお勧めします。

なお、こういった国登録有形文化財の建物の特別公開が10月28日〜11月25日まで行われています。古民家から洋館、近代建築物までこの時期に公開されています。普段は立ち入ることができない建物に触れて歴史や文化に触れる事はきっと新しい発見があると思います。
詳しくはこちらで
http://www.aichi-tobunkai.org/index.html
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2018年10月22日

祝 上棟

石場建ての住宅の上棟を見学してきました。

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 昔ながらの石の上に柱を立てる伝統構法です。大工さんがきちんと柱や梁を刻んで(刻むとはノコギリやノミなどで大工さんが直接柱や梁を加工することです。)土壁も付きます。土壁の為に貫が柱をつらぬき、梁の接合にはしゃちせんやカナワツギなどで繋ぎます。梁と梁が交差するところは渡りあごで取付けます。

 現代の家は工場でプレカットという機械で材料を加工しますが、どうしても梁の接合や柱と梁の接合部が単純化されていて、補助で金物が必要になりますが、伝統構法でより強くてしなやかな接合方法で加工することにより金物に頼らない丈夫な作りとなります。

 また、土壁は最近あまり見受けられませんが、中にある貫や土が耐力要素となる構法です。しかも調湿効果も高く日本の気候風土に適した素材です。

 建て方も時間がかかります。ほぼ全て化粧材で完成後に柱や梁が見えますので、細心の注意を施しながらしかもジョイントがきちんと正確に作られていますから簡単にはまりません。時間を掛けて丁寧に合わせて行きます。現代のプレカットなら1日で組み上がりますが、こちらは4、5日かかります。

 丁寧にきちんと作られるしっかりとした骨組みの住まいはとても素敵ですし、日本の風景になっていくと思います。

 



posted by 川島勝久 at 18:08| Comment(0) | 伝統構法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする